発達障害の子どもたちは、年々増えていると言われています。そんな中、金沢大 医薬保健研究域医学系のグループが「幼児用脳磁計」で脳の神経細胞の活動を調べる研究に成功しました。ここで分かったのが、広汎性発達障害の子どもたちの脳の使い方の特徴です。
■右脳の神経細胞が活発
今回この研究で興味深いのは一部ではありますが、広汎性発達障害の子どもたちは「空間認知をつかさどる右脳をよく使っていた」ということです。逆に発達障害のない子どもたちの場合は、コミュニケーションや言語をつかさどる左脳が活発になっており、ここで脳の使い方の違いが判明しました。
今回研究をしたのは5歳から7歳。この時期には、幼稚園入園や就学児検診などで発達障害を言われることが多いのではないでしょうか。
■右脳が優位だと、どんなことが得意になる?
右脳は感性や直感などの働きをします。特に、見たことを記憶するのことに長けています。発達障害の子の中には字や数字、アルファベットにとても興味をもつ場合がありますよね。親が教えていないのに、いつの間にかひらがなやアルファベット、数字等を書くことに自分から興味をもちます。
また記号やマークに強い子もおり、ロゴなどにこだわりをもつ子どももいます。これらも、もしかしたら右脳が優位なことと深い関係があるのかもしれませんね。
■診断がもっと明確になるかも?
この研究がもっと進めば、発達障害の子どもたちの脳の働き方を明確に分析できるようになるのではないでしょうか。そうなると、もっとはっきりとした基準で「発達障害」の診断を出すことができるようになるでしょう。現在の診断は、発達検査や医師の見立てで診断を下すケースが多くあります。
世界には診断基準マニュアルのようなものもありますが、実際その事を把握している医師や臨床心理士はどれくらいいるでしょう。今回の金沢大学の研究が進み、もっと明確ではっきりとした診断基準を設け、支援サポートなどが期待されます。これらがもっと進めば、様々な療育方法に右往左往するようなママたちも減っていくでしょう。
今後、研究がどんどん進むことを願っています。子どもたちは勿論、ママたちが育児に自信をもって生活できるよう、支援体制も全国的にしっかりしてくれたらうれしいですね!
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