アスペルガー症候群の少年が書いた “一片の詩” が美しいと話題 / ネットの声「私も同じように感じることがある」

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先天的な発達障害 “アスペルガー症候群” 。「周囲が忙しいことに気付かず、1人だけ先に帰ってしまう」「言葉を意味通りに受け取る」「1つのことに没頭する」などの特徴があることから、社会とのズレに悩み、生きづらさを感じる人も多いといわれている。

これからご紹介する少年も、アスペルガー症候群だ。この度、彼が自分について一片の詩を書いた。するとその美しさだけでなく、彼の気持ちや感情がとてもよく伝わってくると話題を呼んでいるのだとか。

 

 

・自分について詩を書いた少年

米ニューヨークの小学校に通うベンジャミン・ジロー君(10)。ある日、「自分について」詩を書く宿題が出たそうだ。そして彼は、家に帰るとすぐに詩に取りかかった。台所のテーブルで集中して、とても美しい詩を一気に書き上げたのだ。

「僕は変わっていて、僕は新しい 君もそうなのかな」と始まるこの詩は、自分と周囲の違いに対して、彼がどんなふうに感じているかが表現されている。

 

 

「宇宙空間を漂っている気分だ
星に触って、なんだか居心地の悪さを感じる
他の人がどう思っているか心配になる
笑われると泣いちゃうし、そうすると体が縮んでいくような気分になる」

 

 

けれども、彼は「でも君もそうなんだって、今の僕には分かるよ」と誰もが “変わり者” であると語る。そして、“変わり者” だと感じていても、生きにくくない日が来ることを夢見ているようだ。

 

 

「“漂流者になった気分だ” って僕は言う
いつか、そう感じても大丈夫な日が来ることを夢見ている
うまく馴染むように頑張ってる
いつの日か馴染めるといいな」(全米自閉症協会 Facebook より引用)

 

 

・ネット上からは「素晴らしい」との声

 

彼の気持ちがとてもよく伝わってくるこの詩は、たちまち評判に。全米自閉症協会の Facebook 上でも披露され、「みんな違っているけれど、それは良いことなのよね」「暗闇で君の光が見える人もいる」「私も同じように感じることがある」など、大きな反響を呼んだ。

 

またベンジャミン君の両親も、この詩を読んで驚いたそう。海外メディア『Today』に対して、「最初は、息子の孤独感を知ってショックでした。でも読み進めるうちに、彼が “みんなも同じように変わっている” と理解しており、誰もが自分だけの変わった面を受け入れてほしいと望んでいることに気が付きました」と話しているのだった。

 

素敵で、ベンジャミン君の気持ちがじんわり伝わってくるこの詩。難しくない英語で書かれているので、ぜひ Facebook に載っている原文を読んでみていただきたい。

 

参照元:TODAY.com(英語)、Facebook、毎日新聞、NHK 福祉ネットワーク
執筆:小千谷サチ