大人にも多いんです。発達障害のひとつ「ADHD」の症状とは…?

 

 

ADHDは「注意欠如多動性障害」とも呼ばれる発達障害のひとつですが、子供だけでなく、最近では大人にも多いと言います。大人のADHDとはどんな症状が特徴的なのか、以下で解説します。

 

■大人のADHDとは

 

ADHDは生まれながらの障害であり、大人になってから突然発症するわけではありません。大人のADHDには、

子供の頃にADHDと診断され、その症状が改善されずに大人になっても残るケース子供の頃はADHDと気づかず、大人になって初めてADHDであることがわかったケースの2タイプがあります。

子供の頃にADHDの症状を示した人のうち70〜80%は、大人になってもなんらかの症状が残っているといわれています。また、大人のADHDの割合は、成人人口に対して日本では約1.65%、世界では4.3%ほどとされています。

また、子供のADHDは男子が多いのですが、大人のADHDは男女差がほとんどなくなります。女児は男児に比べて多動性や衝動性の症状が少ない傾向があるため見逃されがちです。社会人になってから、片付けができない、遅刻が多い、物をなくしたり、職場の人間関係が上手くいかないなどのことからADHDが見つかることが多いともいわれます。

 

■ADHDの3つの主症状

 

ADHDの主な症状は、以下の3つになります。

不注意(集中力がない、細かな部分に注意を払うことができないなど)多動性(落ち着きがない、貧乏ゆすりなど無意識の動き、おしゃべりが多いなど)衝動性(考える前に行動する、衝動買い、思ったことをすぐ口にするなど)

 

 

 

■大人の場合の具体的な症状の現れ方

 

ADHDのこれらをベースに、大人の場合は以下のような症状が現れます。

不注意によるもの会議などで集中力を持続するのがつらく、集中力が必要になる仕事はつい先延ばし。気が散りやすく、途中で投げだしてしまいがち。細かな部分に注意が行き届かず、ケアレスミスが多い。仕事や家事を順序立てて効率よくこなすことが苦手で、仕事が遅い、締め切りに間に合わないことが多い、約束の時間に遅れがち。物をなくしたり、置き忘れたりすることが多い。整理整頓が苦手で、机の上や部屋が散らかりがち。お金の管理が苦手。多動性によるもの会議中や仕事中に落ち着かず、そわそわしてしまう。貧乏ゆすり、机を指先でたたくなどのクセがやめられない。よくしゃべる、自分のことばかり話してしまう、しゃべりだすと止まらない。衝動性によるもの思ったことをそのまま口にしてしまう、不用意な発言や人を傷つけるような発言も多い。周りに相談せず、独断で重要なことを決めてしまいがち。衝動買いをしてしまうことが多い。言いたいことを我慢するとイライラすることが多い。以上のような症状の現れ方は個人差があり、環境によっても異なります。また、多動性は成長するにつれて落ち着いてきますが、不注意や衝動性は残りやすく、社会人として仕事をし、職場の人間関係を良好に保つ上では困難な状況が生じることも多いと言います。

 

 

ヘルスケア大学から転載  2016.6.24

 

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