アスペルガー症候群の子どもは、言語や知能の発達に遅れがないため、これまで幼児期に気づかれることがあまりありませんでした。
しかし近年では、幼児期にみられる特徴が少しずつわかってきました。
・ひとり遊びを好む
・人とするごっこ遊びが広がりにくい
・同じ遊びを繰り返す傾向が強い
・行動がパターン化し融通がきかない
などです。
保育園や幼稚園では、他の子どもにあまり関心がない、集団で遊ばない、などの特徴がみられます。
このような子どもは集団生活ではストレスをためやすいので、できる限り早期から、子どもの特徴を理解し、その子どもにあった支援を専門家に相談して、家庭や地域と連携して行うことは、子どもが安心して力を伸ばしていくことにつながります。
・想像力が乏しい
・話し方が大人びている
・相手の目を見て話しをしない
・コミュニケーションを取ることが苦手
・会話がかみあわない
・手足を使うことに不器用
・運動が苦手
・手順にこだわる
・言葉に抑揚がない
・相手の気持ちが分からない
・単調で一本調子のしゃべり方をする
・形のないものに対して極端に理解が乏しい
・表情やしぐさから相手の気持ちを察することが苦手
・規則を守ることが得意
・物事の理解は出来き、レベルがかなり高い場合もある
・特定のモノに対して尋常でないほど興味を示す
・文字や日付や記号などを覚えるのが得意である
・字や数字や絵を描くことなど独特な才能を持っている場合がある
子供の場合、アスペルガー症候群の症状を見分けるのはあまり簡単ではありません。子供はまだ人生経験が少なく、初めて目にしたものや気に入ったものには大人が想像する以上の執着心を見せます。また、自我が強い時期なので、相手の気持ちを顧みずに自分勝手な行動にでてしまうこともあります。
ここでアスペルガー症候群を持っているかどうかは、幼稚園に入園するときなど、もっと人と関わる時期に考えてみるのが良策です。
ここで保護者の方に理解して欲しいことは、子供たちが他の人と違うことに執着したり、乱暴になった場合、それを悪意を持ってやっているのではないということです。そういった行為の矛先となる私たちにとっては、「ひどい」と感じますが、それは障害が生む行為だと考えましょう。
よって、むやみに声を上げて叱らないほうが賢明です。強い抑圧がかかることにより、行動がエスカレートしてしまうためです。ゆっくり相手の目を見て、諭してあげるようにしましょう。