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2019年

2月

09日

物をなくす、努力が続かない…注意欠如・多動症(ADHD)か? 厳しく叱ると「無気力」「反抗」に

 

《小学2年生男子のBくんは、じっとしていることがとても苦手です。授業中も姿勢が定まらず、椅子を前後に揺らしたりキョロキョロと周りを見たりして落ち着きません。ときどき席から立ちあがり、教室の後ろに歩き出そうとして先生に注意されます。先生が説明しているときも、何かを思いつくとすぐに口を挟みます。工作の時間などに、説明を最後まで聞かずに作業を始めてしまうため、やり方を間違えてしまうことが頻繁にあります。》

 《中学1年生女子のCさんは、性格は明るくて友だちも多いのですが,忘れ物が多いのが悩みの種です。宿題や提出物を忘れてしまうことがしばしばあります。小学生のときは担任の先生が保護者と連絡をとってくれたのですが、中学校に入ると教科ごとに担当の先生が違うため、自分で管理しなければならなくなりました。すると、忘れ物がとても多くなったのです。忘れないようにメモを書くようにと助言されたのですが、メモもなくしてしまいます。何かに集中して取り組むことも苦手で、勉強や作業をしていても数分で気が散ってしまい、最後までやりとげることがなかなかできません。》


2年生になると、多くの子どもは落ち着くが…

 BくんやCさんのような特徴を示す子どもは、けっして珍しくないと感じる読者もいるかもしれません。たしかに大人に比べて子どもは落ち着きがなく、気が散りやすいものです。でも、小学校に入学して間もない時期には落ち着きがなくても、2年生になると多くの子どもは、ある程度落ち着いて授業に集中できるようになります。中学生ともなると、忘れ物をせずにすむ方法を自分なりに身につけ、勉強や作業にもある程度は集中できるようになっています。

 そのような中で、落ち着きのない状態や物事に集中できない状態が、他の子どもたちより長く続く子どもが一部に存在します。これらの状態は、「注意欠如・多動症(ADHD)」の可能性があります。

 ADHDは神経発達症の一種で、「多動性・衝動性」と「不注意」のどちらか、あるいは両方の特徴が、遅くとも12歳までに気づかれるようになり、そのために家庭生活や学校生活の中で、さまざまな支障をきたすときに診断されます。


「不注意」が特徴の場合は気づくのが遅れがち


 多動性とは、「手足をそわそわ、もじもじさせる」「着席すべき場面で離席しやすい」「不適切に走り回る」「静かに遊べない」「じっとしていない」「しゃべり過ぎる」などを指します。衝動性とは、「質問が終わる前に答える」「順番を待つのが困難」「よけいな口出しをして邪魔する」などを指します。不注意とは、「不注意な間違いが多い」「注意の持続が困難」「話を聞いていない」「完遂できない」「順序立てることが困難」「努力を続けられない」「物をよくなくす」「気が散りやすい」「約束などを忘れやすい」などを指します。

 Bくんのように多動性・衝動性が目立つタイプと、Cさんのように不注意が目立つタイプ、そして多動性・衝動性,不注意のすべてが目立つタイプに大別されます。多動性・衝動性が目立つ場合、幼児期から集団生活の中で問題となることが多いため、遅くとも小学校中学年までには診断され、対応策がとられることが多くなります。一方、不注意の特徴が中心で多動性・衝動性が目立たない場合、ADHDの可能性に気づかれることが遅くなる傾向があります。

 虐待など不適切な養育環境で育った子どもや、何か悩み事がある子どもの中にも、やるべきことが手につかず、集中できなくなるケースがあり、ADHDと区別が難しいことがあります。したがってADHDの診断では、養育環境の問題の有無や生活上の悩み事の有無についても十分に考慮した上で、慎重に行う必要があります。


「完全になくそう」は逆効果

 《Bくんは、座席を最前列にしてもらい、授業中に気が散らないよう、黒板のまわりに余計な掲示物を貼らないなどの配慮をしてもらいました。また、多少落ち着きがなくても大目に見てもらい、質問に答えさせたり、何か作業をさせたりすることで自然に着席していられるよう工夫をしてもらいました。》
 
 《Cさんの場合、担任と保護者が連絡ノートを作り、絶対に忘れては困る連絡事項や提出物についてはそこに確実に書き込み、カバンに入れるところまでしっかり確かめるようにしたところ、忘れ物をある程度減らすことができました。》

 ADHDの多動性・衝動性、不注意は、成人期までにある程度は改善しますが、多くの場合、その後も多少は残ります。したがって、子どものうちにこれらの特徴を「完全になくそう」として厳しく注意や叱責を繰り返すと、反抗的な態度が強くなったり、自信をなくして無気力になったりと、二次的な問題が出やすくなります。

 本人の努力を求める前に、生活環境の工夫によってトラブルを起きにくくすることが重要です。6歳以上で、生活環境の工夫だけでは改善しない場合は、薬物療法を行うこともあります。


自信を失わせず、得意なことを伸ばす

 学校教育では、通級指導教室など少人数でじっくり学習などに取り組める場が用意されています。大人数の授業ではどうしても集中できない場合は、そのような場を活用して、本人が自信をなくすのを防ぎ、得意なことを伸ばしていくのも大切です。



ヨミドクター から転載
2019.2.9

 

2019年

2月

04日

10人に1人がADHD? 発達障害児が急増しているワケ

 

 

幻冬舎ゴールドオンライン

から転載

 

 

ADHDやASDなどの発達障害の子どもたちを持つ家庭は、子育てに苦労することが少なくありません。将来、彼らが社会に貢献できる人物となるには、幼少期から適切な教育をすることが重要になります。本記事では、ADHDの子どもの将来のために、家庭で実践できる教育法について見ていきます。

10人に1人がADHD? 発達障害児が急増しているワケ

 

ASD:約3.1倍、ADHD:約6.3倍にまで増加

発達障害とされる子どもはどれくらいの割合で存在するのか見ていきましょう。ASDは1000人に5人程度で男子に多いとされますが、近年の研究では、出現頻度が全体の1%弱という報告もあります。


ADHDについては、児童期には全体の5~10%程度という見解が一般的です。男女比としては、2対1から9対1とするものまで、さまざまですが、総じて男子の割合が多いです。この男女比の偏りについて、女子は注意欠陥の優勢なタイプが多いので、顕在化しにくいために割合が少なくなっているのではないかともいわれています。小児のADHDのうち、60~80%程度が、成人期のADHDに移行するという報告がされています。


LDについては、2012年の文部科学省の調査によれば、学習面で著しい困難を抱える生徒は4.5%と報告されています。文部科学省が2012年に発表した調査結果によると、全国の公立小・中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち、発達障害の可能性があるとされた小中学生は6.5%にのぼるとされています。この数字は、医師による診断ではなく、小中学校の教師の判断によるものですが、この結果に基づいて試算すると、何らかの発達障害の可能性のある生徒は、30人学級に約2名いるという計算になります。

通級による指導を受けている児童生徒数の推移を見てみると、この十数年の間に発達障害の子どもの数が大幅に増加していることがわかります(図表1)。平成18年と平成25年の人数を比較してみると、自閉症は約3.1倍、注意欠陥多動性障害は約6.3倍、学習障害は約8倍に増えています。

[図表1]通級による指導を受けている児童生徒数の推移




発達障害とされる人が急増しているのは、日本に限ったことではありません。アメリカの疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)の調査によると、2000年から2010年までの10年間に、アメリカにおける広汎性発達障害の有病率は約2倍に増えたと報告されています。また、ADHDの有病率については、2003年から2011年の8年間で約1.5倍に増えています。

 

 

 

診断基準の変更、認知度の向上が大きな要因に

なぜこれほど、発達障害とされる子どもが増えているのでしょうか。


ひとつには、発達障害の診断基準が変更されたことで、該当する子どもの割合が増えたことが挙げられます。かつては、広汎性発達障害という上位概念のもとに、自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害などの下位分類が存在していました。しかし、DSM‒5以降、症状の軽い状態から重度の状態までをスペクトラム(連続性)としてとらえる ASDという概念に統一されたために、該当する人の割合が増えたと考えられます。


しかし、それ以上に大きな要因としては、発達障害が多くの人に認識されるようになったことが挙げられます。

日本の場合は、2005年に発達障害者支援法が施行されたことにより、医療関係者のみならず、保健・福祉の関係者や教育関係者に発達障害が広く知られるようになりました。保育士や幼稚園教諭、小学校の教員などの間に発達障害の知識が広まると、かつては「わんぱくな子」「落ち着きのない子」などとされてきたような子どもたちが、発達障害なのではないかといわれるようになったのです。保護者に対して「発達障害の可能性があるので病院を受診してみてはどうか」と勧める先生も増えました。


また、発達障害に関する書籍も格段に増え、インターネット上にも情報が溢れているので、保護者が自分の子どもは周囲の子どもたちとどこか違うと感じたときに、情報にアクセスしやすくなったことも関係しているでしょう。


ためしに検索エンジンで「発達障害」と入力して検索してみると、発達障害のチェックテストや病院検索の機能を含む広告が、目に付くところに表示されます。自分の子どもに育てにくさを感じていて、チェックテストをしてみたら発達障害の可能性が高いとなれば、病院へ診察を受けに連れて行ってみようと考えるのが自然な流れではないでしょうか。

発達障害の疑いがある子どもの受診率が上がれば、今まで見落とされていた子どもが、発達障害の診断を受けることになります。したがって、発達障害とされる子どもの数が増えるというわけです。


これ以外に日本特有の要因として、社会の許容範囲が狭くなったということも挙げられます。以前の日本であれば、「活発でやんちゃな子」「突拍子もないことをするわんぱくな子」などと受け止められて、とくに問題にされなかったような子も、今の日本ではおとなしくお利口に振る舞うことを求められます。おとなしくできなければADHDなのではな
いか、などと疑いの目を向けられてしまうのです。


かつての日本には「童技(わらべわざ)」という知恵がありました。元服して大人になるまでの童の間は大人が思いもよらないようなことをするけれど、童でなくなる頃には落ち着くから放っておきなさい、というものです。このように、子どもに対して社会がおおらかだった時代に比べ、今の日本社会は発達障害の子どもにとって生きづらいのです。


発達障害の特性を備えていたとしても、社会で生きていくうえで困りごとがなければ、それは「個性」であって「障害」とはされません。発達障害とされる子どもが増えている背景には、子どもをとりまく環境の変化が深く関わっているのです。

大坪 信之

株式会社コペル 代表取締役

 

 

2019年

1月

09日

障害児が「普通にいる」クラス求め……「インクルーシブ教育」の壁 「公立」でも一緒じゃないという現実

 

 

年が明け、もうしばらくすると入学シーズンを迎えます。子どもが障害を抱えていたり、発達に遅れがあったりすることによって不安を抱えている家族がいます。希望する教育が受けられる学校のある街に引っ越す家族もいます。三つの家族の決断から、障害児の就学問題について少し考えてみました。(朝日新聞記者・岩崎賢一)


「普通の子と交流できる方がいい」

 菅原光穂さん(43)の長男(12)は、ダウン症です。合併症はありませんが、言葉を話し始めるのが遅かったこともあり、医師からは「普通の子と交流できる方が発育上いい」と言われたことが、心に残っています。

 東京都中野区に住んでいたときは、幼稚園に通っていました。

「幼稚園では、差別、いじめもなく、恵まれていました」

 とはいえ、幼稚園の年長になると、義務教育となる小学校の入学について考える機会が増えていきます。一般の家庭では、私立や国立の小学校への受験を考えなければ、地元の公立小学校に入学します。

 しかし、障害や発達の遅れを抱える子どもたちは、その前に、教育委員会や学校に出向いての「就学相談」「見学」などをする機会があり、そこで現実を知ります。



就学相談で言われた一言で決断

 菅原さんも、教育委員会で話し合いをした上で、支援学級に通うことを提案されたそうです。

 その時、菅原さんは「障害のない子と交流できない学校の支援学級に通わせて、もんもんとする毎日なら、引っ越した方がいいのかな」と考えたそうです。

 「障害児」「ダウン症」と言っても、子どもによって違います。個性もあります。自分の子どもには「切磋琢磨していって欲しい」と考えました。それは、長男のためだけでなく家族全員「お互いのためにいいから」です。


我が子に合った教育探す

 菅原さん家族には、2歳違いの次男もいます。

 長男は、障害児だけが集まる支援学級に通い、次男は通常学級に通い、同じ学校の中で支援学級と通常学級が交流することのない生活を送るようになることを想像したそうです。

 「弟が成長すると、障害のある兄がいることを隠すようになってしまうのでは……」

 菅原さんは、通常学級で生活する時間が長い、交流する時間が長い学校はないか、探しました。品川区、そして世田谷区の支援学級を訪ね、入学後の学校生活を聞いたそうです。

 ただ、多くの学校では、菅原さんが期待するような答えは返ってきませんでした。その次に、訪ねたのが、文京区内の公立小学校にある支援学級でした。



「障害のない子もトイレを失敗します」

 菅原さんは、文京区のある小学校の校長(当時)から、次のような説明を受けたそうです。

 「支援学級に在籍しますが、朝から帰りの時間まで基本は合理的配慮のもと通常学級で過ごします。授業によっては個別指導になりますが、国語や算数なども内容をかみ砕いて、通常学級で同じ授業を受けることもあります」

 菅原さんが、「うちの子は、トイレを失敗することもありますが……」と聞いてみると、その校長はこう答えたそうです。

 「障害のない子も失敗しますから」

 夫婦で話し合い、その学校に通える学区内への引っ越しを決めました。家族4人で暮らす持ち家を売って、「インクルーシブ教育」が受けられる場所に引っ越すという大きな決断です。



「インクルーシブ教育」を求めて

 「インクルーシブ教育」を求めて引っ越す家族は、菅原さんだけではありません。

 長女(5)がダウン症の高橋真さん(45)は、長男(8)が小学校入学のタイミングで東京都品川区から文京区に引っ越しました。

 高橋さんは共働きです。「品川区は、小中一貫校などで知られているように、お兄ちゃんにはいいですが、娘には全然ダメだと思いました」と振り返ります。

 引っ越した理由は、自宅が都市計画道路に引っかかっていることもありました。引っ越し先の選択については、「インクルーシブ教育」が整っているところがいい、と考えたそうです。


大阪の小学校で学んだこと

 「インクルーシブ教育」にこだわるのは、高橋さんが子どもの頃を過ごした、大阪での小学生時代の原体験がありました。

 「小学6年間、クラスには障害を持った友だちがいました。給食の介助もしましたし、怒りも笑いもし、町での日常生活でも会いました」

 「障害があるなしではなく、誰でも普通に生きている、生きていいんだ、ということを学びました」


幼稚園では仲良く生活

 山口千鶴さん(46)は、ダウン症の長男(10)と自閉症の次男(3)の2人の子どもがいます。山口さん家族は、東京都豊島区から文京区に引っ越しました。

 長男は、豊島区に住んでいたときから、隣の文京区の幼稚園に通っていました。

 ミッション系の幼稚園で、「ぜひ来て下さい。そういう子がいると、クラスがまとまるので」と受け入れを快諾してくれたからです。友だちと仲良く過ごしていました。


自宅から遠い支援学級

 そして年中の時、地元の豊島区教育委員会に就学相談に行きました。

 支援学級がある小学校について尋ねると、「支援学級がある一番近い学校は、巣鴨です」と説明されたそうです。

 この時、山口さん家族の家があったのは、高田馬場。「近くの学校に行けませんか」と質問すると、こう言われたそうです。

 「みなさん、巣鴨まで通っていますよ」

 山口さんは、「幼稚園でみんなと一緒に過ごしているのに、なぜ、小学校からは分けられないといけないのか……」と感じました。

 そこで少しでも早い時期にと考え、年中の時に「インクルーシブ教育」をしている学校がある文京区に引っ越しました。


通常学級に席と役割があるという大切さ

 今回、話を聞いた三つの家族の子どもたちは、同じ小学校に通うか、通う予定です。学校を選んだ理由に、いくつかの共通点が見えてきます。

(1) 通常学級にも「席」や「役割」がある
(2) 登校から下校まで、給食、掃除も含めて通常学級で過ごす時間が長い
(3) くつ箱の位置から、運動会などの行事まで、通常学級と一緒
(4) 学童保育も受け入れてくれる
(5) 必要なタイミングで合理的配慮が受けられる

 これらは一部ですが、保護者と学校側が学期前に作る「個別指導計画」にもよります。国語や算数は、支援学級で受けたり、理科や社会は単元によって変わったりすることもあるそうです。

 就学前、各地の支援学級を見学したり、就学相談をしたりした三つの家族が感じたのは「公立だからどこの学校も同じではない」ということです。


子どもたちの適応力のすごさ

 通常学級で一緒に学校生活をする効果について、どのように考えているのでしょう?

 高橋真さんは、こんなエピソードを話してくれました。

 「集団登校の時、叫んで反対方向に行ってしまった子がいました。すると、他の子が、しょうがないなと思いながらも迎えに行き、対話をして、一緒に登校する姿を見ました。そのときの子どもたちの適応力、対話力は素晴らしく、それは環境で育っていると感じました」

 集団登校のエピソードから見えるのは、多様な子どもたちが交わる環境で幼少期を過ごすことの「価値」です。

 今、社会で求められている、多様な背景を持つ人たちとの共生に通じていくものがあるのでは、ないでしょうか。

 高橋真さんは、こうも言います。

 「社会性のある学校がいいと思います。『インクルーシブ教育』は、勉強をしたい子の権利を奪うものではありません。学校には、勉強を学ぶと同時に、社会を学ぶという役割もあると思います」



自然体の心地よさは地域と親の理解から

 菅原さんは、学校からの下校時、「長男が同じ学校に通う子にからかわれている姿を見た時は涙がでました」と振り返ります。

 学校には長男に優しくしてくれる子もいますが、残念ながらそうでない子もいます。

 それでも、教師たちはクラスの子どもたちが長男を理解出来るように配慮し、共有する時間を多く持つようにしてくれました。

 そのことによって、子どもたちも成長し、お互いに認め合うことによって、少しずつ多くの子たちが長男の特性を受け入れられるようになったそうです。

 「どの子も様々な個性があるからこそいじめられる可能性はあります」

 山口さんも、こんな経験をしています。

 友だちが、通学路で道路工事があった際に手を引いてくれたり、授業で苦手なことがあったときに手伝ってくれたりしてくれることがあると言います。

 「子どもが自然に助け合える環境を地域で作り出している感じがします。自然体で特別扱いをされていない心地よさは、地域と親の理解があるからだと思います」


柳町小学校の取り組み

 三つの家族の子どもが通ったり、通う予定だったりする学校は、文京区立柳町小学校です。今年度、創立117年目を迎え、校舎の建て替えが予定されています。

 周囲は、マンションと古い住宅地が混在しています。2005年度に「文京区特別支援教育モデル校」に指定されました。その後もそのときに取り組んだ「インクルーシブ教育」を試行錯誤しながら続けています。

 例えば、通常学級にも自分の机といすがあり、ロッカーやくつ箱、かさ立ても同じです。50音順に配列されています。学校行事にも通常学級のクラスで参加し、朝の会や帰りの会、日直や給食当番、係活動といった役割分担も同じようにこなしています。


「ともに生きる」を学校で体感

 同じ環境を整える一方、「一人一人の児童に対して、必要に応じて個別の指導や支援」にも力を入れています。

 現在、477人の児童がおり、このうち12人が支援学級の児童です。多い年度は、20人ほどの児童が支援学級に在籍していたそうです。

 現在の小池夏子校長は、モデル校の指定を受けた校長から数えると、3代目の校長になります。

 小池校長は「インクルーシブ教育」の効果について次のように語ります。

 「子どもたち同士も、子どもなりのサポートを考えてしています。将来的には社会の中で、共生、ともに生きる、ということになります。それを、学校に中で自然と体感しているのではないでしょうか」



ウィズニュース 2019.1.9 転載

2017年

6月

23日

夫婦関係と発達障害「エリート」も多いアスペルガー

 

 

 ――最近、大人になってからアスペルガー症候群であることに気付いた「大人の発達障害」が注目されるようになりました。増えているのでしょうか?

 「絶対数が増えているというよりも、日本の家族や社会のあり方が変化し、見えやすくなってきたのだと思います。昔のようにお父さんは仕事ばかりして、遊ぶのも外で、ろくに家にいないし、家族のことは妻に任せきり。妻は妻で女同士で過ごしていて、男女7歳にして席を同じくせずという環境であれば、アスペルガー症候群の人は目立ちません。しかし、コミュニケーション能力がずっと問われるようになった今は、空気が読めない人は「KY」と言われ、仕事ばかりではなく、『お父さんも育児を』となれば様々な役割を演じなくてはならず、アスペルガーの人の問題が様々なところで見えてきます。今日、私の診療に来た女性は、アスペルガーと診断されたのが20歳です。同窓会で同級生の非言語のメッセージが読めずに、学生時代に好きだった人の自宅に連れて行かれて、望まない性行為をさせられてしまい、統合失調症のような状態を発症してしまいました。その女性の母親に話を聞くと、『夫は自分や娘の気持ちを全くわかってくれない。自分勝手』という話をしていました。昔ながらの厳格な家庭を守っている人って、たいていエリートですから、そういう中にたくさんアスペルガーの人が隠れていますよ」

 ――パートナーが対処する方法はありますか?

 「距離を持たないといけませんね。ある人のだんなさんは予備校の人気講師で、年収が数千万円ということでしたが、やはりアスペルガーでした。その奧さんは、『私はうちの夫に、息子をどういう風に遊ばせればいいかを伝える場合、すべてストーリー仕立てで書く。夫がその通りにしてくれたときには、彼が好きなコーヒーをいれてあげると、うれしそうに飲むんです』と工夫を話してくれました。してほしいことを具体的に伝えて、ご褒美を上手に与えるということでうまく回しているのですね」

 ――アスペルガーの多くは男性ということですが、男性本人はどのようにしてパートナーシップを築けばいいのでしょうか?

 「まず、お母さんの育て方が大事になってきますね。例えば、思春期になって、いいと思う女の子ができる頃から、女性はどういう生き物で、こういう風に男性に接してもらえると嬉しいのよということをパターン的に教え込むことです。こういう付き合い方をしなさい、こういうことはしてはいけませんと教え込めば、それを覚えて、実行するようになります」

 ――それ以外はできないのですかね? 応用力は身に着けられませんか?

 「でも、1人の人間がそれだけできれば十分でしょう?」

 ――確かに。一般の男性だって、「女心がわからない」と言っている人多いですものね。

 「それとお母さんが、いずれ、あなたはこの家族から離れていくのよということを息子に教え込まなくてはいけません。お母さんと息子という世界が、結婚しても続くと考えてはいけない。これは一般の男性でも言えることですけれどもね」

 ――いわゆるマザコン的な感じでしょうか?

 「そうそう。マザコンの中にもかなりそういう人がいます。健康な子どもは外で友達と遊んだり、スポーツに専念したりして自分から距離を取って行きます。そうならない子どもの場合、母親は、だんだん自分から距離を取っていくのがいいです。具体的には、12歳になったら、あんたは男で、お母さんは女なんだから、前腕の長さ以上の距離を置くということを伝える。12歳までは一緒にお風呂に入ろうが、一緒に寝ようがOK。でも12歳過ぎたら、お母さんとの距離を保つ。お風呂に入るのも一緒に寝るのもだめ。男の子にとって、お母さんは昔おっぱいを吸っているわけですから、アスペルガーの人は、高校生になってもお母さんのおっぱいを吸っていることをおかしいと感じないんです」

 

 

 ――それは困りましたね。

 「もう一つ問題なのは、お母さんは急に自分の息子が男になったのに気付いて、遠ざけることがあります。すると、昨日まで僕のことを抱っこしてくれていたお母さんが急に僕を避けるということで、アスペルガーの男の子は理由がわからなくて混乱するわけです。一般的な子どもは、ほかの子どもとグループを作って、お母さんと徐々に距離ができていく。そして今度は彼女ができるわけでしょう。彼女ができない男だとうちにいるしかありません。アスペルガーの家庭だと、たいていお父さんは家にいませんから、お母さん自身も寂しくて、息子とくっついてしまいます」

 

 

「アスペルガーの人が上手にパートナーシップを築くには、親の育て方が大事」と話す宮尾さん

 ――共に依存してしまうわけですね。

 「そうです。その息子とくっついている時に、ある日男になっていることに気づき、遠ざける。すると、子どもはお母さんに暴力を振るうこともあります。また、お母さんは、生理的なことを性的なことと勘違いして、自分が何とかしてあげなくてはと処理してあげてしまうこともあるのです。夫は家庭に不在でコミュニケーションも取れませんから、だんなにどうにか教えてあげてねということもできないのです。アスペルガーの男性は、自分がこっそりやっていることを人に見られるのを嫌います。私が診ていた患者さんもそうですが、おしっこをするところをお父さんが人に見られるのがいやだからと、お母さんが立って教えてあげたそうです」

 「もう一つの問題は、男の子にとって、父親と母親はいつまでも父親と母親なんです。女の子にとっては、父母は未来の夫婦像なんです。男の子の方は、結婚して自分が夫として生活を作っていくということを考えない。未来を想像できないのです。どういう家庭を作るのか、自分の家族で学んでいないのです。だからこそですが、母親と娘の関係はややこしいこともあります」

 ――女の子のアスペルガーの場合は、どのように対処ができますか?

 「極端なことを言えば、戦前の女性教育です。男女7歳にして席を同じくせずですよ。セックスは結婚するまでいけません。何か男性に性的なことを言われたら、家に電話して相談しなさいと教え込む。私が診ていたある女の子は、好きであることとセックスすることの違いがまったくわかりませんでした。13歳の女の子が、付き合っていた同じ年の子どもと性的な関係を持ってしまいました。相手が裏で悪いことを考えているということが想像できないのです。町を歩いていたアスペルガーのある子が、『お嬢さん、すごく汗をかいていますね。それじゃ体に悪いから、シャワーを浴びた方がいいのではないですか?』と言われて、ついていってしまったということもありました。ですから、そういうことを親は一つ一つ教えなくちゃいけないのです。男女の関係はほとんど非言語のコミュニケーションで成り立っています。理解するのがアスペルガーの人は苦手なのです。一般の人のように、裏にある意図を読めて、逃れるコツを知っているなら大丈夫ですが、デートをして『あなた今日は疲れているでしょう。何もしないから今晩泊まりなさい』と言われて信じてしまうのがアスペルガーの女性です。だから、親が必ず報告しなさいと戦前の厳格な親のように振る舞う必要があるのです」

 ――親は早期発見して、早めに対処した方が、本人も生きやすくなるのでしょうけれども、アスペルガー症候群を早めに気付くポイントはあるのでしょうか?

 「女性の場合は、思春期に身体不調が強く出やすいですね。女性の場合、思春期に女性ホルモンが出て、体形が変わり、生理が始まるわけですが、その変化が余計強く起きます。眠くてつらい。学校に行けないという人に多いです。また、感情と身体の間に結びつきがないのも特徴です。ある男のところに行くと、心臓がドキドキするので、私は心臓が悪いのだと思いますなんて言います。ある人は、おじいちゃんが死んだら、目から水が出る。お母さんも目から水が出ている。なぜ?と聞きます。それが悲しいという気持ちで、その水は涙なんですよと説明して初めて結びつきます。また、ガールズトークができない。それが一番発見しやすいかな」

 「それから結婚前に男性に性的に望まぬことをされたという人に多いです。女性の場合は、基本的にほかの人の目を気にしないから、スカートが極端に短い人が多いのです。これが10代前半ならおかしくないですが、18、19歳だとおかしいでしょう? 私の診ていた人で水商売に行った人がいますが、『私は水商売に入って初めて、働く喜びを得ました』と言うのです。おじさんたちがあなたはよく笑ってかわいいねとちやほやしてくれる。それはもちろん、距離感がないからです。ベターとくっつくから、男が喜ぶんです。でも、話すと面白くないから、その人気は長く続かないですね」

 ――男性の場合は、何が早期発見の決め手ですか?

 「男の子の場合はやはり、こだわりですね。電車ばかりに没頭するとかですね。男女両方とも、感覚過敏はありますね。触覚のほかに音や匂いにも敏感ですね。わりと、特徴的なのは、しいたけが嫌いということですね。キノコが嫌いですね。キノコってかむとかみ切れるのだか、そうでないのかわからない。その感触がのみ込みづらくて、その経験を1度やると食べられなくなる。キノコをきらいな人は多いですね」

 

 

読売オンライン

2017年

6月

23日

「頭が良くなる」未承認薬、個人輸入を禁止へ

 

 

「頭が良くなる」などの触れ込みで使われている未承認薬について、厚生労働省は22日、個人輸入を原則禁止する方針を決めた。

 国内の使用実態は不明だが、海外での調査報告などを踏まえ、健康被害や乱用のおそれがあると判断した。

 対象の未承認薬は「スマートドラッグ」と呼ばれる。本来はてんかんや注意欠陥・多動性障害(ADHD)の治療に使われる薬などで、個人輸入代行業者は、集中力向上や学習能力の改善などを宣伝している。一定の数量内なら税関の確認だけで個人輸入が可能だが、有効性や安全性は不明だ。

 今後、関係学会や団体の意見を踏まえ、個人輸入禁止対象の品目リストを作成。各税関に、医師の処方箋や指示なしでの個人輸入禁止を通知する。

 

 

読売新聞

2017.6.23

 


※2015.3.23 産経新聞


小学校入学前に通う“塾” 「発達に課題」「学校生活に不安」…社会性を育む“配慮”と“実践”

 

小学校入学を前に、発達に課題のある子供を対象に対人コミュニケーションなどの社会性を育むソーシャルスキルトレーニング(SST)を行う塾が増えている。発達障害(学習障害や注意欠陥・多動性障害など)の診断を受けた子供に限らず、集中して話を聞けなかったり集団行動が苦手だったりなど小学校生活に不安のある子供にも対応。口コミで利用が広がっている。


■個別の指導計画を基に

 小さな机と椅子が並び、小学校の教室を小さくしたような部屋で、幼稚園の年中・年長組の5、6歳児7人が着席した。指導員は3人。“授業”は、発言したいときは手を挙げるなどの約束事を描いた絵カードを使い、子供たちと確認することから始まる。

 最初は椅子に座り、挙手してクイズに答えていた子供たちも、開始から約20分が過ぎると、立ち歩いたり机をたたいたり。「うるさい」「しーっ」と何度も叫ぶ子供もいる。声の大きさを調節するのが苦手で、大声を出してしまうのだ。

 発達に課題のある未就学児から高校生までを対象とする「リーフ」は、SSTや学習面の支援を実施する学習塾。就労支援サービス会社のリタリコ(東京都目黒区)が平成23年に開始し、首都圏で展開する。東京都品川区の大井町校ではこの日、小学校入学に向けた就学準備コースが行われた。

 声のコントロールが難しい子供には、指導員が場面に応じた声の大きさをグラフで示した絵カードを見せ、静かにするよう伝える。口頭ではなく、視覚で伝えた方が分かる子供がいるためだ。学びやすい方法が子供によって違い、個別の指導計画を基にプログラムを進める。

 都内から通う年長組の女児は、同年齢の子供とのコミュニケーションが苦手だ。この日は、知らない子供たちのグループに加わるため不安がっていたが、授業で班活動をした後は一緒に遊べるようになった。母親(39)は「小学校で一斉に指示を出されたときに聞けないと困るので、まず社会性を教わりたい」。

 教室長の川崎翔太郎さんは「成功体験を重ね、自己肯定感を高めていく。集中できない子供も、席を前の方に配置したり気になる掲示物を除いたりすると気が散らない場合もある。子供の特性を理解してくれるよう、子供が通う学校と連携することもある」と話す。



■不登校、いじめ…二次障害を防ぐ

 「リーフ」に就学前の子供が通うきっかけは、3歳児や5歳児の健康診査で発達の遅れを指摘され、医療機関の紹介などで訪れる事例が多い。

 椅子に座って課題に取り組む▽先生の指示で動く▽係を決めて役割分担する-などを練習し、約9割は通常学級に入学する。小学校で失敗を重ね自己肯定感が低下したり集団になじめなかったりすると、不登校やいじめなどの二次障害が起きる恐れがあり、不安を持つ保護者も多いという。

 「東京未来大学こどもみらい園」(東京都足立区)も、発達に課題のある子供のための個別学習塾だ。「こども心理学部」のある大学や専門学校を運営する学校法人の三幸学園が昨年7月にオープンした。対象は、2歳から小学6年まで。苦手な部分のケア中心ではなく、やりたいことや楽しみを支援する。

 このため、(1)読み・書き・計算・SST(2)英語(3)IT(情報技術)(4)アート(5)ダンス(6)体操-の6コースを設置。子供の得意分野を伸ばすことを目指している。未就学児には、読み・書き・計算・SSTが最も人気がある。茨城県や愛知県など遠方から通う子供もおり、来年には定員200人に達しそうだという。

 同園では「『落ち着きがない』『集中して聞けない』が主な悩みでも、それがやりたくないことだった場合は、やりたいことをさせれば変わる可能性がある。自信をつけ自己肯定感が高まると、二次障害が起きずに済む可能性がある」とする。



■発達障害、6・5%が「可能性」

 SSTなどを行う民間の塾が増える背景には、文部科学省の調査で通常学級に在籍する小中学生に発達障害の可能性のある子供が少なくないと分かったことがあるようだ。

 文科省が平成24年2~3月、全国(岩手、福島、宮城の3県を除く)の公立小中学校の通常学級に在籍する児童・生徒約5万4千人(回収率97%)に実施した調査によると、発達障害の可能性のある児童・生徒の割合は約6・5%(推定値)。専門家の判断ではなく、担任教員が回答した内容から「指示の理解が難しい」「課題や活動に必要なものをなくす」「場面に関係なく声を出す」などの困難があった。


※2015.1.31 WooRis(ウーリス)

 

気づかないまま見逃してない?「子どもの発達障がい」判断ポイントはココ

 

 

近年、予備軍も含めると子どもの1~2割が発達障がいと推定されるというデータが出ているようです。はじめは親も、子の異変になかなか気づくことができないでいるという現状もあるとか。

しかし、早期に発見できると、その後の治療や育児にメリットがあるとされています。

そこで今回は、雑誌『AERA with Baby』2014年2月号の「発達障がいを理解しよう」という記事を参考に、“乳幼児期の発達障がいのサイン”について紹介します。

 

 

■何ヶ月経っても同じ症状で悩むようなら疑ってみよう

<寝ないと悩んでいても半年後には寝るようになっていたり、食べないと心配していた3ヶ月後には食べ過ぎを心配していたり、通常の子育ての悩みは、数ヶ月単位で移り変わっていくものです。それが、3ヶ月、6ヶ月たっても同じことで悩んでいる場合は、発達障がいを疑ってみましょう>

 

 

特に第一子の子育ての時は、親も初めての経験ばかりなので、何が正しくて何が正しくないのか、よく分かりませんよね。まして、子どもの発育は個人差が大きいのも特徴ですから、発達障がいを抱えているかどうかは非常に判断がつきにくいもの。

0歳のころから特徴が出やすいのは自閉症、幼児期で顕在化する傾向にあるのがアスペルガー症候群、ADHD、就学期にサインが出やすいのがLDなどといわれてはいますが、実際にはばらつきがありますので、それぞれのケースでの見極めが重要となります。

 

■発見は早ければ早いほどメリットがある

 

<『そうかもしれない』グレーゾーンが広いのも発達障がいの特徴です。ただ、診断されたとしても、グレーだとしても、早くに把握できれば、その後の子育てが大いに違ってきます。気付くのが早ければ早いほど、子どもの成長にとっては、メリットが大きくなります>

 

 

子どもが小さいうちは、発達の途中段階にあるために、専門家でさえ判断が難しいことがあるようです。

もし、子どもに何かしらのサインがあった場合、親は、他の子と同じようにできない、と否定するのではなく、そういったことも個性と捉えて、一番の理解者になって力を最大限に引き出すことが大切だというのです。

そういった意味でも、発見が早い方が、子育てがやりやすくなるのというのですね。

いずれにせよ、親は子どもの発するサインを見逃さないようにすることが、何よりも大事だということです。

 

以上、“乳幼児期の発達障がいのサイン”についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか? このように早期発見は、育児をする上でメリットがあるのです。

もちろん、発達障がいを勝手に自己判断したり、心配しすぎたりするのはよくないことですが、専門家の意見も聞きながら、子どものサインを見逃さないようにしましょう。

 

※2015.1.13 読売新聞

 

 

子供に向精神薬処方増…注意欠如などで2・5倍

 

 

子どもへの向精神薬の処方件数が増加し、13歳~18歳では、2002年~04年と08年~10年との比較で、注意欠如・多動症に使うADHD治療薬が2・49倍、統合失調症などに使う抗精神病薬が1・43倍になったことが、医療経済研究機構(東京)と国立精神・神経医療研究センター(同)などによる初の全国調査で分かった。

 調査は、02年から10年の間に、外来診療を受けた18歳以下の患者の診療報酬と調剤報酬の明細書約23万件を分析した。1000人あたりの向精神薬の処方件数などを算出し、統計解析で年齢層ごとの処方件数の年次推移などを比較した。

 02年~04年と08年~10年の処方件数を比べると、13歳~18歳ではADHD治療薬と抗精神病薬の増加に加え、抗うつ薬の処方も1・31倍となっていた。6歳~12歳でも、ADHD治療薬が1・84倍、抗精神病薬が1・58倍と増えていた。

 

 

 

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